【動画あり】ジャズの裾野広げたい おもろまち駅でピアニスト高木里代子さん「駅ピアノ」生演奏 新譜も発表


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駅ピアノでピアノソロを披露した高木里代子=6月22日、那覇市のおもろまち駅(喜瀬守昭撮影)

 ジャズ・ピアニストの高木里代子がこのほど、3作目のアルバム「The Piano Story(ピアノストーリー)」(Steelpan Records)を発売した。日本を代表するジャズベーシストの井上陽介と、ドラマーの則竹裕之を迎えて、アコースティック・ジャズを追究。ショパンの「Scherzo No.1 op.20」を皮切りに、スタンダード曲やオリジナルなど計11曲を収録した。

 高木は「ピアノを弾ければそれで幸せ。ピアノを弾く喜びに満ちあふれたアルバムになった」と語る。TBSの朝の情報番組「THE TIME,」で、レギュラーピアニストとして出演中。自身のユーチューブチャンネルで、アニメソングやJ―POPなどをジャズアレンジし発信している。「ジャズは敷居が高いと思っている方がまだ多いと感じる。題材は何でもいい。ジャズの裾野を広げたい」と話す。

「The Piano Story」のジャケット

 6月に沖縄でライブを開いた高木は、沖縄都市モノレール(ゆいレール)のおもろまち駅でも改札内コンコースに設置された「駅ピアノ」を利用し、アルバム収録曲やアニメ曲などをアレンジして披露した。高木のダイナミックなピアノ演奏に利用客らが立ち止まって聞き入っていた。世界的ヒット曲のYOASOBI「アイドル」なども披露し、居合わせた高校生たちが喜んでいる様子も見られた。

 アルバム最後に収録した「Rainbow Voyage」はライブでも披露している高木のオリジナル曲。高木は「暗いことがあっても、虹がかかる」という意味を込めたという。「今まで暗い曲を書くことが多かったけれど、少し希望を持った、明るい曲を書けるようになってきた」と自身の変化を語り、生演奏をぜひ聴きに来てほしいと呼びかけた。

 アルバムは3600円(税込み)。

(田中芳)

駅ピアノでピアノソロを披露した高木里代子=6月22日、那覇市のおもろまち駅(喜瀬守昭撮影)