学力、基地、鋭く質問 県中学生議会、42人参加


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
沖縄県中学生議会で質問する生徒ら=5日午後1時半すぎ、那覇市の県議会

 県中学生議会が5日、那覇市の県議会本会議場で初めて開かれた。沖縄の未来を担う中学生に、沖縄21世紀ビジョンについて学んでもらうことなどを目的に、県が実施した。県内の国公立、私立の中学校から生徒42人が参加した。地域振興や基地問題などについて質問した。

 生徒は3人一グループに分かれ、それぞれの地元の魅力や課題を紹介した後、県に対して「明確な答弁をお願いします」と各自で考えた質問を投げ掛けた。
 奥濱萌乃香さん=金城中2年=らのグループは「沖縄の中学生の学力が最下位の理由はどこにあると考えているのか」と質問。諸見里明教育長は、生徒が学ぶ意義を実感する授業を教師が工夫すべきだ、ということや全国に比べて家庭学習の時間が短いことなどを挙げた。
 基地問題に関する質問も多かった。大月凪さん=読谷中1年=らのグループは「戦闘機による爆音やヘリコプターの墜落事故など県民に被害が及ぶ。米軍基地があることで県に何かメリットはあるか」と質問した。明智楓雅さん=久高中2年=らのグループは「県はどのような方法で基地問題を無くす方向に進めているのか」と聞いた。
 議長を務めた外間光さん(15)=沖縄カトリック中3年=は「県に意見を直接言う機会はないので、もっとこういう機会を続けてほしい」と充実した表情を見せた。