沖縄初の有段者は小学4年生 こま回し6段の照屋君 「最高位まで頑張る」


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦
沖縄県内で初めてこま回しの有段者となった照屋礼君(中央)と両親=浦添市

 沖縄県内初となるこま回しの有段者が誕生した。数々の難易度が高い技をクリアして、日本こままわし普及協会(藤田由仁会長)から7段(暫定)に認定されたのは、港川小学校4年の照屋礼君(9)=浦添市=だ。

 照屋君は保育園のころにこま回しを始め、師匠はおらず、インターネットの動画配信サイトYoutubeで技を学んだ。照屋君は「最高位の9段まで頑張りたい」と意気込んでいる。

 全国に700人弱の会員がいる日本こままわし普及協会は、7~8年前からこま技検定を始めている。協会は各段に5種目の技を定めており、検定を受ける段の3種目と前段の全種目を成功させると認定を受けられる。

 小学生は6段までの取得となっているが、高い技術が認められた照屋君は暫定で7段となった。9段の取得に意欲を見せる照屋君は「9段の技はできるけど、8段の技にできないものがある」と語る。

 照屋君がこま回しを始めたきっかけは、うどん屋のお子さまセットに付いていたおもちゃのこま。「できない技ができるようになるのが楽しい」とめきめき実力を付けた。

 現在は通っている学童と自宅でこま回しの“修業”に励む。平日は1~2時間、休日は3~4時間練習する。

 母貴子さん(44)は「たかがこまかもしれないが、自信が付くなら伸ばしてあげたい。こまのおかげで友人も増えた」と目を細める。父響さん(43)は「有段者になれたのは、息子の練習の成果でもあるが、お母さんのサポートがあってこそ」と語った。

 こままわし普及協会の藤田会長は「あの年齢で、きれいに技ができるのは相当練習しているからだ。さばきもいい」と照屋君の実力をたたえる。県内初の有段者の誕生に「地域のレベルも上がると思う」と期待した。(安富智希)