「平和の武」世界が継承 第1回国際沖縄空手閉幕


この記事を書いた人 琉球新報社

 世界の50の国や地域から競技に1200人、セミナーに延べ2300人が参加した第1回沖縄空手国際大会(主催・同実行委員会、県、沖縄伝統空手道振興会)が7日、閉幕した。大会や関連行事には観客、選手、関係者を合わせて約2万人が足を運んだ。国際色豊かに彩られた1回目の記念大会で、参加者らは「平和の武」を力強く発信し、空手発祥の地・沖縄で育まれた技法や精神を国内外の空手家に伝えた。最終日は、各流派の範士や教士による空手セミナーや交流会が開かれ、大会を振り返りつつ交流を深めた。

カチャーシーで絆を深めた沖縄空手国際大会フェアウェルパーティーの参加者ら =7日夜、那覇市内のホテル(喜瀨守昭撮影)

 世界中の沖縄空手家が集結した大会は7日間に及んだ。県外、海外参加者の予選を含めて4日間の日程で行われた競技は、各流派や古武道など5部門で年代別に分かれて技の精緻さを競った。県が開催した空手の国際大会としては最大規模で、参加者からは次回大会の開催を期待する声も聞かれた。

 交流会では、翁長雄志知事(代読・嘉手苅孝夫文化観光スポーツ部長)が「沖縄が世界に誇る伝統文化として、沖縄空手の価値を県民が改めて認識する契機となり、沖縄空手のさらなる発展と、空手を通した交流の拡大になることを期待している」と主催者あいさつを述べた。

 乾杯の音頭をとった沖縄伝統空手道振興会の阿波根直信副会長は「これからも先達が残した貴重な文化遺産の沖縄空手、古武道をこよなく愛し、普及発展に努めていただくようお願いしたい」と語り、伝統空手、古武道が世界に広がることを期待した。