「普天間運用に無理」早期県外移設求める ボトル落下で仲井真知事


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定例記者会見で記者の質問に答える仲井真弘多知事=8日午前

 仲井真弘多知事は8日の定例会見で、オスプレイからの水ボトル落下事故について「飛行機から物が落下するなどということは、とてもあってはならない」とした上で、「街の真ん中にある普天間飛行場を中心とした運用は事実上無理がある。普天間飛行場の一日も早い県外移設を実現し、日米両政府ともこういう事態が発生しないよう取り組むべきだ」と述べた。

 米側が事故の発生機種をオスプレイと公表するのが遅れたことに「直ちに詳細を連絡してもらうのは大変重要なこと。分かっている範囲でいいから、事実を公表してもらいたいと申し入れた」と述べた。
 普天間飛行場の県内移設と一括実施だった嘉手納より南の基地返還が切り離す日米合意から7日で1年たったが、返還に向けた統合計画がまとまらないことには「昨年末までには具体的なことをまとめて発表するという話があり、政権交代しても作業が進んでいると大変期待していた。沖縄の基地問題は政府が努力する、やると言うことが現実にならないことの繰り返し。失望の連続だ」と不快感を示し、近く政府に申し入れる意向を示した。尖閣諸島周辺での中国艦船による自衛隊護衛艦に射撃管制用レーダー照射などが発生していることについては「平和的な外交を通じて解決してほしいというのが強いわれわれの願い。これが一触即発というような事態へいかないように互いに自制してブレーキをかけることに日中両政府が全力を尽くしてほしい」と平和的解決を求めた。