辺野古沖埋め立て承認受け 強まる仲井真知事批判


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
緊急県民集会で拳を突き上げ、知事の辺野古埋め立て承認に抗議する参加者ら=28日午前11時ごろ、那覇市泉崎の県民広場

 仲井真弘多知事が米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた埋め立てを承認したことを受け、県議会野党4会派や平和団体らが28日、県庁前県民広場で抗議集会を開いた。

700人余り(主催者発表)が参加し、「県外移設」を公約していた知事の埋め立て判断に怒りのシュプレヒコールを上げた。年明けの1月7日にも再度抗議集会を開き、知事の責任を問いながら新たな基地建設阻止の取り組みを拡大させていくことを確認した。県議会は1月9日にも臨時会が開催される見込み。野党多数の議会は仲井真知事を厳しく追及する構えを見せている。
 28日の集会では主催者を代表し仲宗根悟県議(社民護憲)が「これからが闘いの始まり。子孫に誇れる県をつくるために頑張ろう」と述べ、移設計画の阻止へ気持ちを新たにした。
 県議会は野党の全21議員が27日に連名で臨時会の開会を請求。開会は1月9日とみられる。知事が議会に説明のないまま、政府の埋め立て申請を承認した理由などについて追及する構えで、緊急質問などが出される可能性もある。
 野党は仲井真知事本人の出席を求めており、県外公約との整合性や環境保全など法的な基準をどのように解釈したのかなど、承認判断についてただす。
 中立会派のそうぞう、与党の公明県民無所属も知事の説明は必要との立場で、開会請求に賛同している。
 一方、自民は知事判断について「行政手続きとして問題ない」との立場で、承認に抗議する意見書や決議の採択は認められないとの立場だが、「知事からの一定の説明は必要」と野党に理解を示す声もある。
 1月7日に喜納昌春議長の呼び掛けで各派代表者会と議会運営委員会が開かれ、臨時会招集や知事の出席について議論する。野党は仲井真知事への抗議決議の提出も模索している。
 意見書案などの質疑は提案者である議員が受けることになるため、仲井真知事の説明を聞く必要があるとして緊急質問が行われる可能性がある。
 緊急質問は災害や大事故などの場合に行われる。
英文へ→US Futenma base relocation issue: Growing protest against Governor’s approval of Henoko landfill