プロ野球あすから春季キャンプ 3球団、沖縄入り


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 2月1日から始まるプロ野球春季キャンプを前に30日、ロッテ、ヤクルト、阪神の3球団が沖縄入りした。ヤクルトと阪神は那覇空港で、ロッテは石垣空港で、それぞれ受け入れ先となる石垣市、浦添市、宜野座村の協力会関係者らが出迎えた。

多くの報道陣のほか、選手の姿をひと目見ようと集まったファンもカメラを向けるなどしていた。既に自主トレに汗を流す選手も多く、キャンプ本番へ各地でムードが盛り上がりつつある。31日は日本ハム、楽天、DeNAが沖縄入りする予定だ。

◆ロッテ・石垣/今年こそ頂点に
 【石垣】プロ野球千葉ロッテマリーンズの選手とスタッフ陣が30日、キャンプ地の石垣島に到着した。空港では歓迎セレモニーが行われ、山室晋也球団社長が「今年こそ頂点にたどり着けると確信している」と、日本一奪還を宣言した。
 地元・石垣市出身の大嶺祐太、翔太の兄弟に加え、宮古島市出身の伊志嶺翔大、川満寛弥も1軍スタート。2月16日には石垣島初となるオープン戦も予定されており、市内では早くも先島出身選手らの活躍に期待が高まっている。
 セレモニーで花束を受けた山室社長は「くよーんなーら(こんにちは)」と八重山方言であいさつ。「今年は大嶺兄弟が中心となって大活躍すると思う。石垣の熱い声援がロッテの強い力になる」と話した。
 中山義隆市長は「オープン戦のチケットは発売と同時に完売した。島の人みんなが応援している。また日本一になることを願っている」と激励した。

◆ヤクルト・浦添/レベルアップ誓う
 ヤクルトは浦添市で15度目のキャンプを行う。昨季はセ・リーグ最下位に終わったが、キャンプでチーム力の向上を図る考えだ。那覇空港では浦添市の協力会など関係者が出迎え。小川淳司監督と選手を代表して県出身の比屋根渉外野手に花束が贈られた。
 小川監督は「われわれは昨年の戦いからとにかくはい上がるしかない。このキャンプで、しっかりレベルアップし、シーズンに向けて準備調整して、キャンプを有意義なものにしたい。ぜひ浦添に足を運び、選手を叱咤(しった)激励してほしい」とあいさつした。
 比屋根は「個人としては昨年以上に試合に出ることが重要と思っている」などと話した。
 離婚協議中の妻に暴行した疑いなどで逮捕され、前日に謝罪の会見をしたバレンティンもチームとともに沖縄入り。報道陣の注目を集めていた。

◆阪神・宜野座/活気と躍動感を
 阪神はこの日、和田豊監督やコーチ、スタッフ陣が沖縄入りした。那覇空港にはキャンプ地の宜野座村から當眞淳村長や、協力会、村観光推進協議会のメンバー約20人が駆け付け、阪神カラーの法被や横断幕で出迎えた。カメラのフラッシュがたかれる中、和田監督が到着ロビーに姿を現すと、“虎党”の観光客からも歓声が上がった。
 阪神は昨季セ・リーグ2位だったが、クライマックスシリーズでは広島に2連敗し、ファーストステージで敗退した。和田監督は報道陣を前に「沖縄入りし、いよいよだなという気持ち。高いレベルでポジション争いをし、活気と躍動感のあるチームを目指したい」と意気込みを語った。
 和田監督に花束を渡した同村社会教育課の大城弥生さんは「監督は大きくてかっこよかった。昨年は惜しかったが、今年こそ日本一になってほしい」とエールを送った。

花束の歓迎を受ける大嶺翔太、祐太、成瀬善久、伊東勤監督(右から)=30日、石垣空港
花束を受け取るヤクルトの小川淳司監督(中央左)と比屋根渉(同右)=那覇空港(渡慶次哲三撮影)
宜野座村の職員から歓迎の花束を受ける阪神の和田豊監督(左)=30日、那覇空港(桑原晶子撮影)