豊作願い田植え 受水走水で「親田御願」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
<親田御願>豊作を願い、田植えをした仲村渠区民=4日、南城市玉城百名(桑原晶子撮影)

 【南城】稲作発祥の地といわれる南城市玉城字百名の受水走水(うきんじゅはいんじゅ)で4日、仲村渠区の伝統行事「親田御願(うぇーだうがん)」があった。地域に伝わる行事を学ぼうと訪れた百名小学校の児童約30人や大勢の人が見守る中、区民は田植えの儀式で一年の豊作を祈った。

 親田御願は、毎年旧正月後の最初の午の日に行われる。喜名秀男区長らは中国大陸から稲穂をくわえてきた鶴が落ち、そこから芽が出たと伝えられている米地(めーじ)で祈願した。受水、走水の順番で拝んだ後、受水走水にある田んぼ「親田(うぇーだ)」に3人の区民が入り、一つ一つ苗を植えていった。
 初めて田植えを体験した金城善大(30)さんは「子どもの時に見ていたが、実際に経験してみると難しい。大事な行事を引き継いでいきたい」と話した。