県庁包囲行動 「辞任を」高々と 連なる抗議のボード


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知事の辞任を求め、県庁に向けてメッセージボードを掲げる集会参加者=14日午後0時半すぎ、那覇市の県民広場

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う埋め立て申請を承認した仲井真弘多知事の辞任と承認撤回を求め、県内市民団体や県議会野党4会派は14日、県庁を取り囲む抗議集会を実施した。「公約破りの知事は辞任を」「民意は基地ノーだ」。参加者約2千人は一斉に怒声を上げ、承認取り消しと知事辞任を訴えるメッセージボードを掲げて抗議の意思を示した。この日開会した県議会2月定例会も、仲井真知事を追及する野党側が提案した調査特別委員会(百条委員会)の設置を求める緊急動議を提出したことをめぐり、断続的に空転した。

 知事の埋め立て不承認を求める県庁包囲行動は昨年12月に2度行われた。今回が3度目。1月10日の県議会臨時会で、知事の辞職を求める決議を可決後、初の包囲行動となった。
 正午に近づくにつれ、参加者が主会場の県民広場に続々と集まった。昼休みを利用した会社員や近くを通り掛かった学生、沖縄本島各地から駆け付けた主婦らが包囲の人の波に加わった。午後0時15分から約30分間にわたり県庁をコの字型に囲むと、2千人が「辞任せよ」と声を上げた。
 主婦の吉川菜々さん(29)=那覇市=は「市民の声を無視する人はリーダーにはなれない。辺野古の住民が嫌だと言っているのに埋め立てを強行しようとしているが、そんなに軍事基地が沖縄に必要なのか」と批判した。
 新田繁男さん(79)=糸満市=は「辞めろの一言に尽きる」と言い切った。「知事の傲慢(ごうまん)さを訴えなければならない。県内の若い人も辺野古に足を運んでほしい」と訴えた。
英文へ→2,000 protesters surround Government Office to demand Okinawa Governor’s resignation