足に釣り糸絡んだクロツラヘラサギ、壊死の恐れも


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 釣り糸が足に絡みついたクロツラヘラサギが、大きく腫れた左足をかばいながら魚を捕っている様子が11日、中城村で確認された。このクロツラヘラサギは3月20日に、沖縄市の泡瀬干潟で糸が絡まったままの状態で、13羽と群れているのが目撃されていた。

 クロツラヘラサギはオレンジ色に膨らんだ足をかばいながら川で魚を捕っていた。希少な鳥で、環境省レッドデータブックで絶滅危惧種に指定されている。
 散歩中、鳥を見つけた中城村の有澤外美雄さん(64)によると、4月1日からこの川でたびたび見掛けたという。「片足で跳ねていたので不思議に思った」と心配そうに話した。NPO法人どうぶつたちの病院沖縄の金城道男理事は「皮膚が腫れ、壊死する可能性がある。状況を確認し保護したい」と早めの対策に出る考えだ。(金良孝矢)

左足に釣り糸が絡みつきながらも、懸命に魚を捕るクロツラヘラサギ=11日午後、中城村(金良孝矢撮影)
釣り糸が締め付ける足がオレンジ色に大きく膨れている