沖女短大がスポンサーに 女子プロキックボクサー・田嶋はる


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勤務先からの強力支援を受け、飛躍を誓うプロキックボクサーの田嶋はる=1日、那覇市の沖縄女子短期大学(金良孝矢撮影)

 再起に燃える元女王が夢への一歩を踏み出した―。女子プロキックボクサーで、沖縄から世界タイトル獲得を目指す田嶋はる(reversaL Gym OKINAWA CROSS×LINE)がこのほど勤務先の沖縄女子短期大学とスポンサー契約を結び、1日に同校で記者会見を開いた。

7日には沖縄市で日本タイトル戦を控え「(チャンピオン)ベルトを巻く」と意気込みを語った。
 田嶋は埼玉県出身の30歳。大学時代に競技を始め、2008年には女子国内団体「J―GIRLS」のミニフライ級王者に就いた。10年に引退して沖縄へ移り住み「本場・タイの選手と対戦したい」との夢をかなえるため今年、1年の期間限定で現役復帰した。
 普段は沖縄女子短大で事務職員として勤務している田嶋を大学側も支援しようとスポンサー契約に至った。同校が個人とスポンサー契約を結ぶのは初めての試みという。田嶋の試合着やトレーニングウエアに大学のロゴマークを入れるほか、試合会場の運営ボランティアとして学生を派遣することなどを検討している。
 7日には沖縄市のミュージックタウン音市場で開催される格闘技イベント「TENKAICHI73」で世界プロムエタイ連盟(WPMF)の女子ピン級日本タイトル決定戦に臨む。現在、同級の王座は空位のため、勝者は新王者となる。対戦相手は元世界王者で「天才ムエタイ少女」の異名を持つ15歳の伊藤紗弥(尚武会)。田嶋にとっては5月の復帰戦で判定勝ちした相手との再戦で、会見では「しっかり差を見せつけたい」と意気込んだ。
 今回の試合は世界タイトル挑戦を見据えた前哨戦と位置付ける。「沖縄の女子格闘技界(の裾野)がもっと広がってほしい。タイ人を沖縄に呼んで世界戦をしたい」と最終目標を口にした。7日のイベントの問い合わせはワイルドシーサー(電話)098(929)3385。(大城周子)