さようなら、沖縄三越 57年の歴史に幕下ろす


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沖縄三越の閉店セレモニーで店頭を取り囲み、閉店を惜しむ利用客ら=21日午後7時50分ごろ、那覇市国際通りの沖縄三越前(金良孝矢撮影)

 1957年創業の県内老舗百貨店、沖縄三越本店(那覇市)は21日夜で閉店し、57年の歴史に幕を下ろした。最終日の21日は約1万8千人が来店し、閉店を惜しんだ。

杉山潤治社長は午後7時40分すぎ、最後の客を見送った後に閉店セレモニーを開き「お礼の気持ちと丸越のマークが皆さまの心の中に少しでも長く残り続けるよう願っている。来春この地で営業する観光エンタメ(娯楽)施設をこれまで以上にご愛顧いただくようお願いする」と、涙交じりに感謝の言葉を述べた。
 百貨店以外の那覇空港売店と豊崎マイキッチン、JALコーチショップの3事業は22日以降も継続する。沖縄三越は10月からリウボウ商事に社名を変更し新たなスタートを切る。百貨店跡は来年3月から新たな商業施設として運営する。吉本興業による常設劇場や特産品販売などが計画されている。
 杉山社長はセレモニーで閉店について「22日から皆さまに多大なご不便、ご迷惑をお掛けするのは痛恨の極みでおわび申し上げる」と謝罪した。その上で「沖縄県全ての皆さまにあらためてお礼申し上げる。ただいまをもって本店営業を終了し閉店とします。57年間のご愛顧ありがとうございました」と深く頭を下げた。