ファンへ心から感謝 山城吉超・引退インタビュー


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7年間のプロ生活や引退を決めた理由などを語る山城吉超=8日、那覇市天久の琉球新報社

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングスに創設時から所属し、3度のリーグ優勝に貢献した山城吉超が7月に現役引退を表明した。リーグに参入して最初のシーズンは最下位に沈む悔しさを味わい、翌年にはリーグの頂点に上り詰めた。キングス一筋でプロ生活を駆け抜け、コートを去る決意をした山城から話を聞いた。

 ―引退を決めた時期と理由は。
 「決意したのは6月ごろ。自分にとって(プロ選手として)一番いい時期で終わりたいと思ったし、次のステージに行くために若いうちに切り替えた方が進みやすいと思った」
 ―今までのバスケ生活はどうだったか。
 「けがをした時期もあって、きついこともたくさん経験した。それでも仲間が一緒にいたから乗り越えられた。苦しいことも仲間と一緒なら楽しみに変えられたし、好きなバスケを仕事にできて良かった」
 ―リーグ参入1年目は最下位に沈んだ。
 「あの時はチーム全体が苦しかった。悔しさの矛先をどこに向けたらいいか分からず、自分自身もどれだけプレーができたか考える暇すらなかった」
 ―2年目の2008―09シーズンはリーグの頂点に上り詰めた。
 「最初に優勝した時の勢いはすごかった。(西地区決勝で)大阪に大逆転した時点で優勝まで行けると思った。実際にリーグの頂点に立っても実感が湧かず、沖縄に帰ってきて取材を受けた時に優勝したんだと思った」
 ―最後となった13―14シーズンも優勝した。
 「1年目から一緒に戦ってきた伊佐勉ヘッドコーチを優勝させたい気持ちが強かった。がむしゃらにプレーして、今までで一番早く感じたシーズンだった」
 ―今後の活動は。
 「まだ一つにまとまっていないけど、間接的にバスケと関わっていけたらと思っている」
 ―ファンにメッセージを。
 「ファンに後押しされて最後までハッスルしたプレーができた。心から感謝している」
(聞き手・平安太一)

<プロフィル>
 やましろ よしき 1984年9月2日生まれ、久米島町出身。久米島・具志川中学、興南高、大阪商業大を経て琉球ゴールデンキングスに加入。身長189センチ、体重105キロのフォワードとして攻守で力を発揮した。背番号は11。