海保艇、のしかかる船首 辺野古沖


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 衝突は、市民2人の乗ったゴムボートを海上保安庁の特殊警備救難艇「あるたいる」が追走していた時に起こった。

 10日午後0時8分ごろ、市民らの乗った抗議船2隻が名護市瀬嵩側の浮具(フロート)を乗り越えた。抗議船1隻は海保のゴムボートに囲まれ、記者の乗った船から見て臨時制限区域奥の左手側まで移動した。別の抗議船は右手側のフロート際にとどまり、乗っている市民らが抗議のために海に飛び込んだ。そのため、近くにいた複数の海保のボートが海から市民を引き上げるために急行した。抗議船に海保のゴムボートが集中する中、市民の小型ゴムボートがフロートを乗り越えて、フロートと平行に左手方向へ向かっていった。
 衝突8秒前には、左へ進むゴムボートに対し奥にいた「あるたいる」が記者の乗る船の方へ真っすぐ向かっている。その後ボートを追って進路を変更し、直前で一瞬減速したようにも見えたが、衝突した。海上保安庁のホームページによると、あるたいるは全長10メートル、最大幅は2・7メートル、総トン数は5トン。
英文へ→JCG’s craft hits rubber boat carrying Henoko protesters

海上保安庁の特殊警備救難艇「あるたいる」が市民の小型ゴムボートに衝突する連続写真(上から下へ)。「あるたいる」が後方から追突している=10日午後0時12分、名護市の大浦湾
「あるたいる」とゴムボートの衝突略図