5・15平和行進1200人、基地なき島へ歩み 辺野古阻止訴え


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戦後70年、復帰43年の5・15平和行進に踏み出す国内外の参加者ら=15日午前、名護市瀬嵩の浜

 【辺野古問題取材班】沖縄の日本復帰から43年を迎えた15日、沖縄本島の第38回5・15平和行進(同実行委員会、沖縄平和運動センター主催)が始まった。米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設作業が進む大浦湾を見渡す名護市瀬嵩の浜で出発式があった。

新基地建設反対、沖縄からの基地撤去などの訴えに加え、政府が14日に集団的自衛権の行使が可能となる安全保障関連法案を閣議決定したことに対しても批判の声が上がった。参加した1200人(主催者発表)は戦後70年の節目に「絶対に戦争をさせない」と平和への思いを新たにした。
 石垣島でも平和行進が行われた。
 16日は宜野湾市役所から市海浜公園まで米軍普天間飛行場を包囲するように練り歩く。最終日の17日は、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇で開かれる「戦後70年 止めよう辺野古新基地建設!沖縄県民大会」に参加する。
 出発式で登壇した「辺野古・大浦湾に新基地つくらせない二見以北住民の会」の松田藤子会長(74)は「祖国復帰は私たちが望んだ復帰ではなく基地付きの復帰だった。それにもかかわらず、また巨大な新基地を要求する日米両政府に怒りが込み上げる。日本の在り方を変えよう」と呼び掛けた。
 主催の沖縄平和運動センターの大城悟事務局長は、米軍キャンプ・シュワブゲート前の座り込みの取り組みに触れ「昨年7月からの座り込みが300日を超えた。ボーリング調査は終わっていない。全国の声が基地建設を止めている。頑張ろう」と力を込めた。
 炎天下、参加者は瀬嵩の浜からキャンプ・シュワブ第1ゲートまで6・6キロの道のりを約3時間かけて歩いた。
 ゲート前では早朝から座り込んでいた市民らと合流し「新基地やめろ」「普天間返せ」などと抗議の声を上げた。