<用語>沖縄返還密約文書


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 日米両政府が沖縄返還交渉の中で米側が負担すべき沖縄の米軍用地の原状回復費用400万ドルおよび米国の短波放送局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)の移転費用1600万ドルを、日本側が肩代わりすることを合意した文書。1971年、毎日新聞の西山太吉記者(当時)が密約の存在を報じ、2000年以降、密約を証明する米公文書が発見され、当時交渉担当の外務省元アメリカ局長も密約を認めた。
 08年に作家や学者らが国に文書の情報公開を求めたが、国は非開示処分を決定したため、09年に提訴した。国は文書が存在しないとしていたが、10年の東京地裁判決で非開示処分が違法とされたため、国が控訴した。