復元される首里城正殿の「天井額木(てんじょうがくぎ)」が7日、那覇市の首里城公園に搬入され、県から国へ引き渡された。国は、9月に柱の組み上げ作業をする。その後、段階を経て漆塗りの塗装をしていく予定だ。
天井額木は首里城正殿2階の国王が着座する場所の御差床(うさすか)に設置される2本の柱をつなぐ梁はりに当たる。横3.8メートル、高さ約40センチ、幅24センチの奈良県吉野産のヒノキが使われた。
2頭の龍と火焔宝珠(かえんほうじゅ)、瑞雲(ずいうん)が両面に彫刻されており、火焔宝珠は平成の復元時とは異なったデザインになる。
県首里城復興課の担当者は、木彫刻の搬入は今回が初めてだとし「一歩進んだと感じている。着実な一歩を踏み出せた」と話した。
天井額木に使用される木材は、首里城公園内の木材倉庫に5月下旬に搬入され、粗加工などを施した。その後、6月16日から7月末まで八重瀬町の木作業場で技術者による彫刻作業や監修委員によるアドバイスが行われていた。
(與那原采恵)
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