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照喜名一男さん 歌や演奏で悼む 名古屋で300人


照喜名一男さん 歌や演奏で悼む 名古屋で300人 多くの教え子やゆかりのある人が参加した照喜名一男さんの追悼の会=7月5日、名古屋市熱田区の熱田文化小劇場
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 【愛知】今年1月に亡くなった、名古屋音楽大学名誉教授の照喜名一男さん(享年83歳)の追悼の会が7月5日、名古屋市熱田区の熱田文化小劇場で開催された。同大学同窓会が主催。300人以上の参加者が追悼した。

 照喜名さんは父親が粟国村の出身。「父親が弾く三線の音色を聞いて育ったのが、音楽家を目指した原点だ」と語っていた。名古屋音楽大学では音楽家の育成、チェロの指導にあたった。地域では海部交響楽団や合唱団の指導に情熱をそそいだ。

 故郷沖縄の音楽も大切にし、合唱やオーケストラによる演奏ができるよう編曲した。2006年には、日本女性として初の交響曲を作った金井喜久子さん=宮古島出身=の生誕100周年記念演奏会を愛知で開いた。

 追悼の会では、照喜名さんが指導していた女声合唱団と妻の純子さんが指導している海部少年少女合奏団による合唱曲「虹のかけはし」から始まり、門下生によるチェロアンサンブルのほか、フィナーレはオーケストラと全員合唱により「さよならあした」が披露された。三線の音色も重なり、ステージには故郷粟国島の映像が映し出され、会場が一体となった。

 フィナーレで三線を弾いた同大学同窓生の橋本亜希子さんは「先生の人柄と音楽とともに歩んで来たことがさまざまな形で(公演に)表れていた。愛知から故郷粟国へ思いをはせてきた先生の活動の素晴らしさを改めてかみしめた」と語った。

 (古堅初子通信員)