共栄ビル整備(北谷町)の山城弘社長は7日までに、特殊セラミックと専用製剤、塩素水と反応させることで、水道水から特殊触媒水(ESM触媒水)を作り出す「ESM触媒水装置」で特許を取得した。ESM触媒水は有機汚染物や菌、ウイルスを分解除去する効果があり、汚れの除去や除菌が可能になるという。
山城氏が7日、那覇市泉崎の琉球新報社を訪れ、特許取得を報告した。ビルの清掃やメンテナンスの際、専用洗剤を使用することで使用者に健康被害や環境汚染などが生じることがある。山城氏は3年前に「現場の人が誰でも安全に安心して使えて、環境を汚さないものはできないか」と考え、研究を開始。2023年に完成にこぎ着けた。
ESM触媒水は有機汚染物質を分解する作用があり、特に悪臭除去や汚染水の分解に効果があるという。
水道ホースなどと装置をつなげることでESM触媒水を作ることができるため、老人ホームや本部町の沖縄美ら海水族館などで使用されている。
山城氏は「沖縄だけでなく全国、ひいては海外まで装置を広めていきたい」と意気込んだ。
(玉寄光太)