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ダイハツ 全工場生産停止/親会社トヨタ業績に影響も


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 車両の認証不正で国内全車種の出荷を停止したダイハツ工業は26日、国内にある完成車工場の生産を全て停止した。同日朝から軽自動車「コペン」を製造する本社工場第2地区(大阪府池田市)の稼働を停止。生産は少なくとも来年1月まで止める方針で、再開のめどは立たない。親会社トヨタ自動車の業績にも影響を与えそうだ。
 帝国データバンクはダイハツに自動車部品などを納入し、売上高の1%以上を依存するサプライチェーン(供給網)企業が国内に8136社あると推計している。
 ダイハツは25日に滋賀県や京都府の工場のほか、子会社ダイハツ九州の大分県の工場を停止した。国内では通常、1日に約4千台を生産していた。2022年度の国内での生産台数は約87万台。他社からの受託生産分を含めると約93万台になる。本社工場では26日早朝、従業員が足早に出勤。コペン製造担当の男性(36)は「(停止の影響で)生活に不安がある。ダイハツが再び稼働できるかどうかの説明がなく見通しが立っていない」と語った。
 国内工場で働く正社員は4月時点で約9千人に上る。完成車工場で働く従業員は約6千人。停止中は違う業務に従事するほか、休業となる社員もいるという。