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NYタイムズが提訴 チャットGPT 「無断利用で損害」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【ニューヨーク共同】米新聞大手ニューヨーク・タイムズ(NYT)は記事の無断利用で著作権を侵害されたとして対話型人工知能(AI)「チャットGPT」を開発した米新興企業オープンAIと提携先の米マイクロソフト(MS)を相手取って損害賠償を求める訴訟をニューヨークの裁判所に起こした。NYTによると、米主要メディアがAI開発企業を著作権侵害で訴えるのは初めて。
 訴えによると、チャットGPTや、MSの対話型AI「コパイロット」がNYTの記事を許可なく学習し、詳細な要約や抜粋を回答することによって、購読料や広告収入が損なわれたと主張。こうした「ただ乗り」の損害額は数十億ドル(数千億円)に上ると強調。NYTは記事が組み込まれた対話型AIと、その技術基盤である大規模言語モデルを破棄することも求めた。
 オープンAIは7月に米AP通信と、12月にドイツのメディア大手アクセル・シュプリンガーとそれぞれ記事利用などに関する提携を発表した。
 一方、日本新聞協会は日本の著作権法が対価を払わずに無断で生成AIに学習させることを認めていることに懸念を表明し、早急な法改正を検討するよう求めている。