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物価41年ぶり急伸/東京区部 23年3.0%


物価41年ぶり急伸/東京区部 23年3.0% 東京都区部消費者物価指数の推移
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 総務省が9日発表した東京都区部の消費者物価指数の2023年平均(中旬速報値、20年=100)は、価格変動が大きい生鮮食品を除き前年比3・0%上昇の105・0だった。伸び率は22年の2・2%を超え、第2次石油危機の影響で3・3%上昇した1982年以来41年ぶりの大きさとなった。
 原材料や資源の価格高騰で食料品や日用品に値上げの波が広がり、家計の重荷となった。
 東京都区部の指数は全国の先行指標とされ、19日に発表される全国の23年の平均上昇率も3%程度になるとみられる。
 一方、東京都区部の23年12月の指数は前年同月比2・1%上昇にとどまり、鈍化傾向が鮮明になった。値上げの動きが落ち着きつつあることが要因だ。
 日銀は、賃金上昇を伴う形で全国の物価上昇率が2%で推移すると見通せれば、大規模な金融緩和策から脱却し、マイナス金利解除などの利上げに踏み出す方針。ただ上昇率の鈍化で難しい判断を迫られそうだ。