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飲食店倒産件数 過去2位の多さ/帝国データ調査


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 2023年の飲食店の倒産件数が前年比約7割増の768件となったことが9日、帝国データバンクの調査で分かった。物価高による仕入れ価格の高騰が重荷で、新型コロナウイルス禍で過去最多となった20年に次いで過去2番目の多さだった。今後も人手不足などにより、倒産件数は高止まりが予想されるという。
 飲食店の倒産件数は22年が452件、20年が比較可能な00年以降で最多の780件だった。23年の内訳は、居酒屋が204件と最も多く、家飲みの習慣が定着して需要がコロナ前に戻らなかったことが響いた。ラーメン店や焼き肉店などを含む中華・東洋料理店が109件と続いた。
 帝国データによると、倒産全体の要因は、仕入れ価格の上昇に販売価格への転嫁が追いついていない状態が続いていたことが大きいとしている。
 帝国データの担当者は「24年はインバウンド(訪日客)による客足の回復が追い風だが、人手不足でそもそも店舗の運営が困難になる例も出てくる」と述べ、倒産件数は高水準で推移すると予想した。