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東証、一時3万6000円超え 好決算受け、終値324円高


東証、一時3万6000円超え 好決算受け、終値324円高 バブル経済期からの日経平均株価の推移(1月日終値)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 週明け15日の東京株式市場で、日経平均株価(225種)が一時、バブル経済期の1990年2月以来、約34年ぶりに節目の3万6000円を超えた。終値も前週末比324円68銭高の3万5901円79銭と約34年ぶりの高値を付けた。バブル以来の高値更新は5営業日連続。前週末終値からの上げ幅は400円を超える場面があった。日本企業の堅調な業績や、経営改革に向けた取り組みに投資家から関心が高まっている。
 ユニクロを展開するファーストリテイリングや、イオンなどの好決算が前週は相次ぎ、株価の先高観が強まった。15日までの6営業日で、平均株価の上げ幅は計2600円余りに達した。新たな少額投資非課税制度(NISA)が今月始まり、投資家層の広がりも背景にある。
 東証株価指数(TOPIX)は30・37ポイント高の2524・60で、バブル経済期の90年3月以来の高値を更新した。出来高は約15億5900万株だった。
 東京証券取引所は15日の取引終了後、企業価値を高める取り組みを開示した企業一覧を公表。公表を前に、国内外の投資家の間で日本企業への期待が高まった。大手証券関係者は台湾の総統選結果も念頭に「アジアの中で地政学的リスクが低い日本株に、海外投資家を中心に関心は集まっている」と指摘した。
 朝方は前週末終値に比べ下落する場面もあり、一進一退の展開だった。急ピッチでの上昇を警戒し、当面の利益を確定させるための売り注文が出た。大手証券アナリストは今後の株価について「大幅上昇の一服感で売りが膨らむ可能性はある」との懸念を示した。