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企業物価伸び鈍化/12月 2年10カ月ぶり低水準


企業物価伸び鈍化/12月 2年10カ月ぶり低水準 国内企業物価指数の推移(年別)
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 日銀が16日発表した2023年12月の国内企業物価指数(20年平均=100、速報)は前年同月比で横ばいの119・9だった。エネルギー価格の高騰や円安を背景に21年3月から上昇が続いてきたが、伸び率は23年に入って12カ月連続で鈍化。0・9%下落した21年2月以来、2年10カ月ぶりの低水準となった。
 飲食料品の値上げが落ち着き、電気・都市ガス代が大幅に下がったことが影響した。家計に直結する消費者物価にも今後波及する可能性がある。
 同時に公表した23年平均は前年比4・1%上昇の119・6だった。過去最大の上昇率だった22年の9・8%から大きく鈍化した。
 12月の動向を商品別に見ると、飲食料品が前年同月比で4・4%上がった。原材料や輸送費の上昇を価格に転嫁する動きがあるものの、23年中のピークだった2月の8・5%上昇から鈍化傾向が続いている。
 電力・都市ガス・水道は27・6%下落し、11月の24・5%から下げ幅が拡大した。政府の電気・都市ガス代の価格抑制策や、燃料費の下落が寄与した。年平均の上昇率も23年は1・0%で、22年の36・2%から鈍化した。