高速休日割　９月連休除外　２４年度　土日祝も検討、渋滞緩和へ

　国土交通省は２０２４年度から、地方の高速道路で導入している休日割引の対象日を縮小する方針を固めた。渋滞を緩和するためで、年末年始などに加え、秋の行楽シーズンとなる９月の連休を新たに対象外とする。他の月でも土日と祝日を組み合わせて３連休になる場合は外す案を検討。一方、特定エリアの高速道路が定額乗り放題になる「周遊パス」は、平日の割引率を拡大する方向だ。政府関係者が１９日、明らかにした。
　休日割引は、東日本、中日本、西日本の各高速道路会社の東京、大阪近郊を除く区間などが対象。自動料金収受システム（ＥＴＣ）搭載の普通車と軽自動車などが土日祝日に利用する場合、３割引きとなる。
　２１年度から年末年始を割引の対象から除外。春の大型連休とお盆も外した。ただ３連休になると多くの道路で渋滞が発生。国交省の有識者会議でも、割引を疑問視する声が出ていた。
　国交省は観光需要を分散させるためにも、多客期と平日の割引のバランスを見直す必要があると判断した。与党などと調整し、３月末までに詳細を詰める。
　宿泊施設や航空機などは、多客期の料金を閑散期よりも高く設定するケースも多く、国民の理解を得られやすいとの考えも背景にある。
　周遊パスは各社が販売しており、平均の割引率は約３割。２２年１１月からは平日だけ利用する場合、約４割に引き上げている。