国債利払い５．６兆円増／２７年度予想　金利２．４％上昇

　国の借金である国債の利払い費が２０２７年度に１５兆３千億円に達し、２４年度予算案と比べて５兆６千億円増えると財務省が試算していることが２４日、分かった。償還期間１０年の国債の金利が２４年度の１・９％から、２７年度は２・４％に上昇するとの仮定で算出した。国債頼みの予算編成の中で利払い費もかさみ、財政運営は一段と厳しくなりそうだ。
　試算では、２７年度の一般会計予算の歳出総額は１２３兆１千億円で、国債の利払いと返済を合わせた国債費は３４兆２千億円になると見込んだ。全体に占める比率は２４年度の約２４％から約２８％まで高まる。１０年国債の金利は２５年度が２・１％、２６年度は２・３％とし、２４～２７年度の名目経済成長率を３・０％とした。
　２７年度の税収は８０兆８千億円に増えるが、歳出を賄いきれず、国の一般会計の基礎的財政収支は１兆円の赤字となる。２７年度に金利がさらに１％上昇すれば国債費は３兆６千億円増える。
　昨年１月の前回試算では、２４～２６年度の金利を１・３～１・６％としていた。足元の金利は０・６～０・７％程度で推移しているが、財務省は２４年度予算案では国債費の計算のための想定金利を２３年度の１・１％から１・９％に引き上げ、利払い費も２３年度より１兆２千億円余り増やしている。