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損保ジャパンに改善命令 金融庁「客より自社利益」 親会社も対象に


損保ジャパンに改善命令 金融庁「客より自社利益」 親会社も対象に 金融庁が親会社も処分した主な事例
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 金融庁は25日、中古車販売大手ビッグモーター(BM、東京)による自動車保険の保険金不正請求問題を巡り、損害保険ジャパンと親会社のSOMPOホールディングスに対し、保険業法に基づく業務改善命令を出した。不正を知りながら保険料収入を減らさないためにBMとの取引を維持するなど「顧客の利益よりも自社の利益を優先する企業文化」が原因だとして、経営責任の明確化とコンプライアンス(法令順守)の徹底を求めた。
 改善命令では、社長など上司の決定に異議を唱えなかったり、自社にとって都合が悪い情報を経営陣らに適切に報告しなかったりする企業体質も問題視した。歴代社長を含む経営陣の下で、こうした企業文化が醸成されたという。
 両社には3月15日までに改善計画書を提出させる。
 SOMPOと損保ジャパンは26日に記者会見を開く。SOMPOの桜田謙悟会長兼グループ最高経営責任者(CEO)が3月末で退任することや、損保ジャパンの白川儀一社長が今月末で辞任する人事などを発表する見通しだ。
 金融庁は業務改善命令でSOMPOについては「BMの問題を認識した後も、踏み込んだ実態把握をしていない」として、損保ジャパンに対する経営管理が十分に機能していないと指摘した。 損保ジャパンを含む損害保険大手は、契約者の事故車両をBMにあっせんする見返りに、保険代理店だったBMから自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の契約を獲得。競合損保は不正に気づいた後は取引を停止したが、損保ジャパンは白川社長が2022年7月に取引再開を決めた。
 損保ジャパンは計43人の出向者を出すなどBMと特に親密だった。あっせんした契約者の事故車両の損害査定を大幅に簡素化し、不正を助長する対応も取っていた。