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東京23区 初の1億円超 23年新築マンション 資材高騰、「超高額物件」押し上げ


東京23区 初の1億円超 23年新築マンション 資材高騰、「超高額物件」押し上げ 首都圏新築マンション発売戸数と価格の推移
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 不動産経済研究所は25日、2023年に東京23区で発売された新築マンション1戸当たりの平均価格が前年比39・4%上昇の1億1483万円だったと発表した。超高額物件の売り出しや建築資材の高騰などによって平均額が跳ね上がり、初めて1億円を超えた。
 首都圏(1都3県)でも都心の高額物件が価格を押し上げ、28・8%上昇の8101万円。5年連続の値上がりで、22年に記録した過去最高価格(6288万円)を大幅に更新した。担当者は「23年は1億円を超えるような住戸が爆発的に多かった」と総括した。
 日銀の大規模金融緩和が始まった13年以降、低金利の住宅ローンで消費者の購買意欲が高まる一方、マンションを建てる適地が少なくなって供給が減り、価格の上昇傾向が続いている。夫婦共働きで世帯年収が高い「パワーカップル」の購入が目立つのも特徴だ。
 23年の首都圏の発売戸数は、前年比9・1%減の2万6886戸で、約30年ぶりの低水準となった。24年は郊外を中心に3万1千戸程度の供給が見込まれるという。
 23年の地域別の平均価格は、23区以外の東京都が3・7%上昇の5427万円、埼玉県が7・5%下落の4870万円、千葉県が4・0%上昇の4786万円、神奈川県が12・2%上昇の6069万円だった。
 同時に発表した23年12月の首都圏の平均価格は前年同月比25・4%上昇の6970万円、発売戸数は3・8%増の5975戸だった。