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北陸新幹線 敦賀まで延伸 観光支援の応援割も開始


北陸新幹線 敦賀まで延伸 観光支援の応援割も開始 北陸新幹線のルート
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 北陸新幹線の金沢―敦賀(福井県敦賀市)間が16日、延伸開業した。1973年の整備計画決定から半世紀超で、新幹線網が福井県に広がった。能登半島地震の観光復興支援「北陸応援割」もスタート。観光客の増加が復興の後押しとなると期待されるが、石川県の沿線には2次避難者が多く滞在しており、支援との両立が課題となる。
 延伸により、東京―福井間の所要時間は最短2時間51分で、東海道新幹線と在来線特急を使った場合に比べ、33分短縮。首都圏とのアクセスが向上する。
 敦賀駅で東京行き一番列車の出発前の開業式典に臨んだJR西日本の長谷川一明社長は「51年という長い年月をかけて開業の日を迎えることができた。これまで以上に多くの人に新幹線をご利用いただきたい」とあいさつ。金沢駅では馳浩石川県知事が「ふるさとの 春新幹線 能登半島」と復興への思いをはせる俳句を詠み、敦賀行きの一番列車に乗り込んだ。
 新幹線の開業は、2022年9月の西九州新幹線の武雄温泉(佐賀県武雄市)―長崎間以来。
 延伸区間は金沢以西の125キロで、石川県内に小松、加賀温泉の2駅、福井県内に芦原温泉、福井、越前たけふ、敦賀の4駅が新設。1日に東京―敦賀間を直通する「かがやき」「はくたか」、富山・金沢と敦賀を結ぶ「つるぎ」の計81本が延伸区間を走る。
 金沢―敦賀間は12年に着工。トンネルの地盤膨張に伴う追加工事などで、23年春の開業予定が1年遅れた。事業費は1兆6779億円。