【伊平屋】伊平屋村製糖工場の指定管理者であるJAおきなわが工場の村所有の機械の不具合で製品に鉄粉が混入し、操業に影響が出て損害を受けたとして、村を相手に約1億7千万円の支払いを求めて那覇簡裁に調停を申し立てていることが1日までに分かった。
工場は村が建設し、2021年7月に落成した。JAが指定管理者として、黒糖などを製造している。JAによると、稼働直後から鉄粉の混入が見つかり、操業を止めて対応に当たったが、繰り返し発生した。
サトウキビの収穫期に合わせて毎年操業を継続しているが、金属探知機を用いて除去作業を行ったこともあり、影響が出ているという。
JAは引き渡しを受けた段階から機械に不具合があったと主張しているのに対し、村は機械の使い方に問題があったとして話し合いが難航。今年1月下旬ごろ、JAが調停を申し立てた。JAは機械の補修や原料廃棄による経費を損害金として請求している。
JAの担当者は「早く工場が通常通りに稼働できるようにするための調停で、対立ではない」と説明。村の関係者も「対立は望んでいない。今年9月の議会までには第三者委員会の立ち上げも検討している」とし、早期解決を目指す。
(玉寄光太)