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日産、EVコスト3割減へ 新経営計画、30車種展開


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 日産自動車は25日発表した新たな経営計画で、電気自動車(EV)のコストを30%削減し、2030年度までにエンジン車と同等にすると打ち出した。26年度までに電動16車種を含む30車種の新型車を展開し、23年度と比べて年100万台の販売増を目指す。営業利益率は6%以上を目標とした。一方、販売が苦戦する中国で生産能力の縮小を検討していることを示唆した。
 戦略的提携の拡大も盛り込み、内田誠社長は神奈川県厚木市で開いた説明会で「日本と米国では新たなパートナーを模索していく」と語った。15日にEVなどの分野で提携の検討を始めると発表したホンダの他にも、協業先を広げる構えだ。
 日産は生産の効率化や連携先の拡大でコスト競争力を向上させ、反転攻勢を図る。30年度までの電動車投入は34車種とし、従来の27から引き上げた。内田氏は「強力な商品ラインアップを構築する」と述べた。比較の基準とした23年度の販売台数は355万台の見通しだ。
 現地EVメーカーの攻勢を受けている中国で生産能力を見直すかどうか問われると「あらゆる方策を(合弁事業の相手企業と)相談している」と答え、含みを持たせた。