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ヤマト貨物専用機が就航 JAL共同 県産品を西日本へ


ヤマト貨物専用機が就航 JAL共同 県産品を西日本へ コンテナが積まれる貨物専用機の前で記念撮影するヤマトホールディングスや日本航空の関係者ら=11日、那覇空港
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 物流大手ヤマトホールディングス(HD)と日本航空(JAL)の貨物専用機「フレイター」が11日、就航した。那覇空港には同日午前、成田空港からECサイトの商品や宅急便などを載せた初便が到着。午後には同機に県産のゴーヤーやカボチャ、パイナップルなどの生鮮食品が積み込まれ、北九州空港へ飛び立った。沖縄の産品を西日本の市場圏へより早く、安定的に展開できるようになるという。
 新千歳、成田、北九州、那覇の4空港を発着地に1日9便で運航し、夏には羽田が加わり1日13便体制に増やす。那覇では午前の成田発の到着便と、午後の北九州行き出発便の1日2便を運航する。
 4月からトラック運転手の残業規制が厳格化された。輸送力の低下が懸念される物流の「2024年問題」への対応も踏まえて貨物専用機を活用する。機材はヤマトがリースで導入したエアバス「A321―200 P2F」。JALと傘下の格安航空会社(LCC)スプリング・ジャパンが運航する。1基当たりの搭載能力は最大28トンで、10トントラック5~6台分に相当する。
 那覇空港で11日開かれたセレモニー後の取材で、ヤマトHDの長尾裕社長は「沖縄の産物や加工品の販路をいかに広げるか、路線の組み方、スペースの確保などさまざま検討したい」と意義を強調した。
 JALにとっては13年半ぶりの貨物専用便の再開となる。木藤祐一郎執行役員はセレモニーで「モノ、人の移動を通じたつながりを創造し沖縄のお役に立ちたい」と語った。 (當山幸都)