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23年度物価2.8%上昇 3年連続プラス、伸び縮小


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 総務省が19日発表した2023年度平均の全国消費者物価指数(2020年=100、生鮮食品を除く)は、前年度と比べ2・8%上昇の105・9となった。原材料価格の高騰などを受けた食料品や日用品の値上げが響いた。3年連続のプラスで、日銀が目標とする2%を2年連続で上回った。
 ただ23年度は政府による電気・ガス料金の負担軽減策で伸び率が抑えられ、22年度の3・0%からは小幅に縮小した。
 生鮮食品とエネルギーを除いた消費者物価指数は3・9%上昇し、1981年度(4・0%)以来、42年ぶりの大きな伸びとなった。
 同時に発表した24年3月の生鮮食品を除く全国消費者物価指数は、前年同月比2・6%上昇の106・8だった。伸び率は2月の2・8%から2カ月ぶりに縮小した。
 23年度平均を項目別に見ると、生鮮食品を除く食料は前年度比7・5%上がり、75年度(11・4%)以来48年ぶりの上昇幅だった。鶏卵は24・5%、アイスクリームは11・6%とコスト上昇を価格に転嫁する動きが進んだ。
 インバウンド(訪日客)需要が好調だった宿泊料は25・5%伸びた。洗濯用洗剤は13・0%上昇した。
 一方、電気や都市ガス代を含む光熱・水道は9・1%下落した。