「大きな病気もなかった」「頭が真っ白に」 沖縄・宜野湾市の松川市長死亡 家族や関係者ら衝撃


「大きな病気もなかった」「頭が真っ白に」 沖縄・宜野湾市の松川市長死亡 家族や関係者ら衝撃 米兵による性的暴行事件を受けた要請後、報道陣の取材に応じる松川正則宜野湾市長=3日、那覇市の外務省沖縄事務所
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 沖縄県宜野湾市の松川正則市長(70)の突然の訃報に家族や関係者から動揺が広がった。松川氏次男の正志さんは26日、宜野湾市内で本紙取材に応じ「特に大きな病気もなく、衝撃を受けている」と述べた。正志さんによると、家族は午前9時前に市職員から「市長が倒れた」との連絡を受けた。その後、家族が現場にいる関係者に直接連絡したところ、ホテルで亡くなっている状態だったと伝えられたという。

 市職員から連絡を受けて、松川氏が滞在していた東京都内の現場近くに駆け付けた又吉信一後援会長は「びっくりして頭が真っ白になった。さまざまな事業で先が見えてきて、残り2年でさらに進めていこうとする中でこうなって本当にショックだ」と語った。松川市長について「もともと政治家ではなく公務員だったこともあり、いかに市民が安心して生活できるかを重視していた」と振り返った。

 県内の保守系首長でつくる「チーム沖縄」のメンバーとして、松川氏と交友があった知念覚那覇市長は「悲しみを通り越してぼうぜんとしている」と述べた。米軍普天間飛行場の跡地利用を見据え、「宜野湾市と那覇市、浦添市で志を一つに取り組んでいこうと話し合っていたのだが」と言葉を詰まらせた。

 共に副市長経験があり、行政に詳しかったことから「心が通じ合う部分もあった」と振り返り、「会議や会合などではユーモアを織り交ぜつつ核心を突く一言が印象的で、いつも笑顔にさせてくれる人だった」と語った。