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テスラ、4年ぶり減収 中国勢とEV競争激化


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 【ニューヨーク共同】米電気自動車(EV)大手テスラの販売が振るわない。23日発表した2024年1~3月期の世界販売台数は前年同期比9%減の38万6810台だった。売上高は9%減の213億100万ドル(約3兆3千億円)で20年4~6月期以来、約4年ぶりの減収。低価格車で攻勢をかける中国勢との競争激化や、割高なEV需要の一巡を背景に、主要市場の米国や中国で販売が低調だった。
 EVは一般的にガソリン車やエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド車(HV)よりも価格が高くなる傾向にあり、テスラは「多くの自動車メーカーがHVを優先しているため、世界のEV販売は厳しい状況にある」と説明した。
 純利益は55%減の11億2900万ドルだった。本業のもうけを示す営業利益は56%減の11億7100万ドルだった。営業利益が売上高に占める割合を示す営業利益率は5・5%と、前年同期の11・4%から半減した。
 低価格のEVを武器にシェアを広げるライバルの中国大手、比亜迪(BYD)との競争は厳しくなっており、23年10~12月期の販売台数はBYDが52万台を超え、約48万台のテスラを上回った。販売が振るわない中、テスラはコスト削減での業績改善を急いでおり、全世界の従業員のうち10%超の削減を検討している。