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抗生物質与えず 鶏肉生産へ コープと中央食品加工 防疫体制を強化


抗生物質与えず 鶏肉生産へ コープと中央食品加工 防疫体制を強化 「特別飼育鶏産直やんばる若どり」生産で、連携することを確認したコープおきなわと中央食品加工の関係者ら=26日、名護市の仲尾次公民館
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【名護】生活協同組合コープおきなわ(浦添市、川越雄一郎理事長)と大宜味村の平南ファームでブロイラー生産を手掛ける中央食品加工(名護市、石川亘社長)は26日、産直若鶏の生産・加工・販売に関する覚書を交わし、抗生物質と抗菌剤を投与しない鶏肉生産で連携することを確認した。名護市の仲尾次公民館で調印式が開かれた。
 一般的なブロイラー生産では、伝染病にかかるリスクを下げるため抗生物質や抗菌剤などを飼料に添加して与えている。
 コープおきなわは、できる限り薬剤使用を控えるよう求める組合員の声を受け、1987年から出荷前の休薬期間を長くするよう各契約農家と調整してきた。
 一方、産直鶏を生産する平南ファームは、鶏舎の清掃と消毒、周辺環境の防疫を強化し、2002年から抗生物質などを投与せず生育した個体を、特別飼育鶏「やんばるコッコ」として販売してきた。今回の調印を機に、全ての産直鶏をやんばるコッコと同様の育て方で一本化し、名称も「特別飼育鶏産直やんばる若どり」と刷新する。
 石川社長は「鶏舎や周辺の清掃と消毒、防疫体制を一層強化し、安心安全な鶏肉を提供していきたい」と述べた。
 コープおきなわの古堅忠司専務理事は「これからも顔の見える関係として、生産者との連携を密にしていく」とあいさつした。 (玉寄光太)