OIST支援2社に助成金 沖銀「世界の課題解決を」


OIST支援2社に助成金 沖銀「世界の課題解決を」 沖縄銀行の崎山泰美常務(左端)とOISTのギル・グラノットマイヤー首席副学長(左から2人目)、ヴィオリアス社のニシャント・シン・ラナ氏(同3人目)、シルキャスト社代理のOISTのローレン・ハ准副学長=21日、恩納村
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 【恩納】沖縄銀行(山城正保頭取)は21日、沖縄科学技術大学院大学(OIST)のスタートアップ支援プログラムを受けて、独立した2社に助成金として、それぞれ100万円を贈った。助成を受けたのは、OISTを拠点とするIoT技術を活用し、森林の状態をモニタリングするシステムを開発した「シルキャスト」と、無人ドローンのシステム開発を手掛ける「ヴィオリアス」。同行による助成金贈呈は3年連続、3度目となる。

 シルキャストは、木の幹にIoTセンサーなどを設置し、樹木の成長、水分ストレスをモニタリングして、森林環境の変化などの情報を把握できるシステムを提供。ヴィオリアスは人間が操縦しない「自立型ドローン」を使って物流や農業などの面で合理化、最適化する技術開発を進める。

 助成金を手渡した沖縄銀行の崎山泰美常務は「(2社ともに)沖縄県のみならず、世界の課題解決に資する素晴らしいチーム。今後も地域活性化や社会課題解決に資するスタートアップ企業を支援し、県経済の持続的発展に貢献していく」と話した。

 リモートで参加したシルキャスト社のジュリアン・ルケティ氏は「力強いご支援をいただき、スピード感を持って法人を設立することができた」と感謝した。ヴィオリアス社のニシャント・シン・ラナ氏は「支援を活用して日本での認知度をさらに高め、経済、社会の活性化に貢献していく」と話した。

 2社共にOISTが資金調達やネットワーク構築などを支援する「OISTイノベーション・アクセラレーター」プログラムを受け、本年度から実証化に向け始動している。(池田哲平)