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2日連続介入 計5兆円か 政府・日銀 12日も、2兆円規模


2日連続介入 計5兆円か 政府・日銀 12日も、2兆円規模 7月11~16日の円相場の推移(LSEGによる)
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 円相場が急上昇した12日の外国為替市場で、政府・日銀が2兆円規模の円買いドル売り介入に踏み切っていた可能性があることが16日、日銀の統計に基づく市場関係者の推計で分かった。市場では11日に続く2日連続の介入により計5兆円規模が投入されたとの見方が出ている。政府は介入の有無を明らかにしていない。
 12日の外為市場の円相場は1円以上、円高ドル安が進み、一時157円台前半を付けた。市場では11日に引き続いて介入に踏み切ったのではないかとの観測が出ていた。
 日銀は16日、金融機関が日銀内に持つ当座預金の増減要因を発表。12日の為替取引の決済が反映される17日の残高は、為替介入を含む「財政等要因」で2兆7400億円減るとの見通しを示した。市場では当初、6千億円の減少を予想しており、差額が介入による要因と推計された。
 連休明け16日の東京市場の午後5時現在は前週末比72銭円高ドル安の1ドル=158円49~51銭。ユーロは40銭円高ユーロ安の1ユーロ=172円75~79銭。
 11日の外為市場では4円以上、円高ドル安が進んだ。同日発表された6月の米消費者物価指数(CPI)の上昇率が市場予想を下回り、米国のインフレ鈍化傾向が強まったと受け止められ、ドルを売る動きが広まったことに加え、介入が実施されたとの観測も広がった。推計では、この日の介入は3兆円規模だったとみられている。