有料

コルシカ交流 世界基準学ぶ テラス、ホテル派遣15年 仏リゾート島、沖縄と共通点


コルシカ交流 世界基準学ぶ テラス、ホテル派遣15年 仏リゾート島、沖縄と共通点 コルシカ島での研修の調整を担う新垣瞳さん(中央)と、派遣される(左から)金城美和子さん、城間海宥さん、與座翔さん、金城貴史さん=20日、那覇市のザ・ナハテラス
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

ザ・テラスホテルズ(那覇市)がコルシカ島(フランス)のホテルとの間で続けている人材交流事業が、15年目を迎える。人材を相互のホテルに派遣し、研修を行うことで育成を図るほか、沖縄観光のイメージアップや観光業で働く魅力づくりに取り組んでいる。
同社は2008年の日仏交流150周年を機に、10年からコルシカ島の五つ星ホテル「グランドホテル・デ・カラロッサ」へ毎年秋ごろの約1カ月間、4~5人を派遣している。コルシカ島からは毎年1月頃にシェフらが来沖する。コルシカ島は沖縄と同じく国内客が多く訪れるリゾートの島で、自然との調和を重んじているところなどが共通しているとして、同ホテルを交流先に選んだ。
当初は管理職を派遣していたが、数年前からは若手を中心に派遣している。交流開始時から両ホテルの調整を担う新垣瞳取締役専務執行役員は、1997年にザ・ブセナテラス(名護市)を開業したときから「世界基準」をテーマにしていたことを挙げ、「世界に通用するホテルであるためには、スタッフが世界を知ることが必要だ」と交流事業の意義を強調した。
フランス研修は志望者が多く、採用面接でフランス研修を動機として応募する学生もいるといい、リクルートにもつながっている。新垣氏は「観光業は大変だというイメージもあるが、この取り組みを魅力の一つとして沖縄の経済をけん引する観光業が素晴らしい仕事だということを知ってほしい。今後は他のホテルとも勉強会や派遣などで連携したい」と話した。
今年は9月末から調理担当の與座翔さん(25)、城間海宥さん(22)、サービス担当の金城美和子さん(39)、総務人事部の金城貴史さん(38)の4人を派遣する。城間さんは「フランス人が好むフランス料理と、日本人が好むフランス料理の違いなど、全てを学びたい」と意気込んだ。 (與那覇智早)