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「恥ずかしい数字」と明かす出席者も 女性活躍への課題は?経営者が勉強会 雇用形態改善や研修、取り組み報告 沖縄


「恥ずかしい数字」と明かす出席者も 女性活躍への課題は?経営者が勉強会 雇用形態改善や研修、取り組み報告 沖縄 女性幹部の登用などを目指し議論する、おきなわファイナンシャルグループ女性活躍推進カレッジ「フェミエール」の経営者版に参加した県内企業の経営者ら=23日、那覇市のみらいおきなわ
この記事を書いた人 Avatar photo 新垣 若菜

 将来の幹部候補となる女性社員を育成するための課題を議論しようと、県内大手企業の代表者らが23日、女性活躍推進カレッジ「フェミエール」を那覇市のみらいおきなわで開いた。おきなわフィナンシャルグループが企画する取り組みで経営者版は初めて。参加者は、雇用形態の改善や研修の実施、性別による無意識の思い込みの払しょくなど多様な取り組みを報告し、課題を共有した。

 「フェミエール」は県内大手18社が参画。幹部候補の女性社員らが集まり、経営者に必要な視点や働きがいの気づき、昇進意欲の向上などを図ることを目的に昨年11月に開講した。これまで全6回の研修に33人が参加。今回は女性社員らが所属する企業の経営者らが、議論を交わした。

 沖縄電力の本永浩之社長は「男性職場のイメージがいまだに強い」とし、全体でも女性社員が13%で、管理職は6%にとどまると説明。社員からの聞き取りで、育休や産休期間で生じる経験値不足などを理由に重要な仕事が回ってこないなどの意見が上がったとして「ロールモデルを作る必要があり、社内報で女性社員のインタビュー記事を掲載し、働き方を共有している」と語った。

 女性管理職の比率が18・6%の金秀建設の上地千登勢社長は離職率の高さに言及。男女共に育休取得を推進し、2022年度からは取得率が100%となった。女性の技術職採用にも力を入れているとし「女性の活躍が男性への刺激となることにも期待している。女性が働きやすい職場は男性にとっても同様だ」と強調した。

  「社員の女性比率は62%と高いが、課長職以上は5・7%と恥ずかしい数字となっている。グループでも現在取締役に女性はいない」と明かしたのはリウボウストアの親川純社長。女性社員から職場環境の改善に向け積極的意見が上がる一方で、登用の声掛けに対し、経験値不足などから断られることなどもあるという。「周囲がサポートする体制も必要だ。女性管理職の具体的な数値目標も定めて全社的に取り組みたい」と話した。

 おきなわフィナンシャルグループでは今後、フェミエールの継続開催を予定している。 (新垣若菜)