琉球新報社 皆さんは、スマホやパソコン（PC）で使えるメッセージアプリ「Telegram（テレグラム）」を知っていますか？ LINEのように、テレグラムを使っている相手とメッセージなどのやり取りができるアプリです。その上で「送信したメッセージを自動的に削除できる機能」「運営側もメッセージを確認できない高いセキュリティー」などの特徴があります。
今年大きな問題になっている「闇バイト」などの特殊詐欺事件において、犯行グループの多くが「テレグラム」でやり取りをしているようです。メッセージがすぐに消えて、セキュリティーレベルも高いため、警察も捜査しにくいということです。あわせて、違法薬物の売買などもその多くがテレグラムを使ってやり取りを行っているとのことです。ネットで知り合った人が、「テレグラムでやり取りをしましょう」【※1】と話してきたら、犯罪・違法行為の入り口かもしれないと最大限警戒する必要があるでしょう。
日本では犯罪や事件などで名前を聞くテレグラムですが、香港では民主化運動のデモを行う際に、若者がテレグラムを使ってメッセージのやり取りをし、情報を共有していました。デモに参加すると逮捕される恐れがあるので、セキュリティーレベルの高いテレグラムが重要になってくるわけです。同じアプリでも、使い方次第で全く違う意味を持つのは興味深いですね。
～ 言葉の解説 ～
「テレグラムでやり取りしましょう」 … 日本では一般的に「LINE」や、仕事では「Chatwork」「Slack」「LINE WORKS」などのメッセージアプリが使われています。相手とのやり取りで「テレグラム」を指定されたら、詐欺事件や違法薬物の売買に巻き込まれる恐れがあるので、「アプリがうまく取り込めない」などとごまかし、関係を絶った方がよいでしょう。
モバイルプリンス ／ 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。
