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チンパンジー 高校生がストレス減の行動研究 沖縄市・こどもの国


チンパンジー 高校生がストレス減の行動研究 沖縄市・こどもの国 チンパンジーについての研究成果を発表した(左から)球陽高の生物部顧問の中村元紀教諭、3年の梶田さくらさん、山城未奈さん、島袋優真さん、田中黎明さん、上原未羽さん、沖縄こどもの国でチンパンジーの飼育を担当する宮城豊英さん=10月27日、沖縄市の沖縄こどもの国
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 【沖縄】沖縄市の球陽高校生物部の生徒らは10月27日、沖縄こどもの国で、同園と協力して研究したチンパンジーのストレスを減らすための研究結果について発表した。生徒らが来園した際にチンパンジーにストレスによる異常行動が見られたことをきっかけに、飼育下のストレスを減少させるための研究を実施した。

 研究に取り組んだのは、3年生の梶田さくらさん、山城未奈さん、島袋優真さん、田中黎明さん、上原未羽さんの5人。2年生時の夏休みと冬休みの期間を利用し、5人は交代でチンパンジーの行動を観察した。

 飼育下のストレスを減少させるためには食事にかける時間が長い方が良いという傾向から、食事の時間を長くするための道具を複数開発した。

 開発したのは餌を取るために箱をあさらなくてはならない「置き配」や、餌を引き抜かなくてはならない「ミノムシ」など4種類。置き配とミノムシについては現在、こどもの国で実際に活用している。それぞれの道具の効果については、持続性や難易度の設定で課題が残っているという。

 田中さんは「研究を通して、チンパンジーも同じ命なのだから、ストレスを抱えているなら改善したいと思うようになった。受験が終わったらもっと研究に取り組みたい」と述べた。 
(福田修平)