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なりすましで名誉を毀損 モバプリの知っ得[266]


なりすましで名誉を毀損 モバプリの知っ得[266] イラスト 小谷茶(コタニティー)
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6日、競泳の瀬戸大也選手になりすましてSNSに卑わいな内容の画像を投稿したとして広島県の男が逮捕されました。このなりすましの画像は、昨年8月にSNSで拡散されて話題となり、瀬戸さんの名誉を傷つけました。なりすまし犯が悪いのは言うまでもありませんが、面白がって画像を拡散したり、うわさを流したりした人たちも反省してほしいと思っています。

残念なことに、現在はSNSでのなりすましが当たり前のような状況になっています。FacebookやX(旧ツイッター)には、著名人になりすました投資広告【※1】がバンバン表示され、サイバー犯罪の入り口となっています。また、政治家のなりすましアカウントも多く、今月も福島瑞穂さん、河野太郎さんらが自身のなりすましアカウントに注意するよう呼びかけています。SNSを使う時は、見ているアカウントが本人なのか慎重に見極める必要があります。

なりすましの被害に遭うのは有名人だけではありません。中高生もなりすましで特定の人の評判を落としたり、“からかう”ようなネットいじめがあったりします。さらに、今後は生成AIが進化して、より「本物っぽい」画像が作られ、簡単になりすましができるようになるでしょう。しかし、なりすましは、発覚すると瀬戸選手の事件のように逮捕されたり、友人に知られて軽蔑されたり、何より自分自身がみじめになる行為なので、いずれすごい後悔をするでしょう。「なりすましに引っかからない」と併せて、「なりすましをしない」心も持ちたいですね。

~ 言葉の解説 ~

※1 著名人になりすました投資広告 … ユニクロの会長の柳井正さんや、実業家の堀江貴文さんなど著名人がオススメしているかのように投資へ誘導する広告です。こうした広告は詐欺で、信じてお金を預けたとしても戻ってきません。この仕組みの怖いところは、SNS企業の審査を通過し、広告としていろいろな人に表示されることです。本来、SNS企業はしっかり審査をし、こうした投稿を非表示にすべきですが、現在はお金をもらって表示しているため、ある意味でサイバー犯罪をアシストしている形になっています。

モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。

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