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「薬物が尊い命奪う」 「夜回り先生」水谷さん 県内5校で講話


「薬物が尊い命奪う」 「夜回り先生」水谷さん 県内5校で講話 自らの体験を交え薬物の恐ろしさを訴える水谷修さん=4月23日、浦添市の神森中学校
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 「夜回り先生」として知られ、若者の薬物乱用防止や非行問題に携わる水谷修さんを講師に招いた薬物乱用防止教室が4月23日、浦添市の神森中学校であった。水谷さんは「一番憎い敵は薬物ドラッグ。尊い命が奪われた」と語り、自らの体験を交えながら薬物の恐ろしさを訴えた。
 水谷さんは34年間、深夜の繁華街をパトロールして子どもたちに声をかけ、非行更生に取り組んでいる。講話では夜回りのきっかけとなった出来事として、35年前、薬物から抜け出せなくなって命を落とした教え子がいたことを振り返った。
 水谷さんは「薬物ドラッグが怖いのは、人の心やその人がその人である中枢を壊してしまうこと。使い終わった後は倦怠感(けんたいかん)が残り、使い続ければ死に至る」と話した。また、「話すことで救われる子どもたちがいる。多くの子どもにメッセージを伝えたいと思っている」と語った。
 3年生の米田康聖さん(14)は「薬物は自分から遠い存在だと思っていたが、身の回りにあると知った。講話で教わった薬物の安全な断り方を活用したい」と話した。水谷さんの講話は、神森中の他に県内の4校で行われた。 (高橋夏帆)