琉球大に「子ども科学クラブ」開設 小学4~6年対象 大学院生ベンチャーが運営 沖縄


琉球大に「子ども科学クラブ」開設 小学4~6年対象 大学院生ベンチャーが運営 沖縄 協力してこいのぼりの製作に取り組む小学生ら=4月19日、西原町の琉球大学
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 西原町の琉球大学(西田睦学長)は4月から、小学4~6年生を対象に楽しみながら科学を学んでもらう「放課後子ども科学クラブ」を開設した。同大理工学研究科の現役大学院生の梅田雄飛さん(25)が立ち上げた教育ベンチャー「琉球科学教育研究会」に運営を委託し、連携しながら講座を提供している。子どもたちへの学習効果などをデータ化し、教育学部の研究に役立てることも目指している。

 梅田さんは「元々琉大が『次世代の科学者を育てよう』と取り組んでいた子ども向けの事業があり、それをもう少し気軽に楽しく学んでもらいたいという趣旨で再構成した。沖縄の子どもの可能性や科学的探究心を伸ばせる場所にしたい」と思いを語った。

 クラブでは物理、生物、地学のほか、スポーツ科学などを取り入れた講座を準備している。毎月一つのテーマを定め、子どもたちが自ら調べ、実験や工作をし、結果を報告会で発表する。スタッフは作業を手伝うが正解は教えず、自分たちで考えることで課題解決能力を身に付けてもらう狙いがある。

 4月は「こいのぼり」をテーマにし、風になびきやすいこいのぼりを作るために、長さや形、口の大きさなどを子どもたちに考えさせた。数人でグループを組み、素材の選定から製作作業、作ってみてどうだったかの評価などに取り組んだ。

 素材の軽さに着目したグループは薄手の布やビニール袋、デザイン性を重視したグループは柄入りのバンダナを選ぶなど、それぞれの個性が表れていた。

 沖縄カトリック小学校4年の児童は「軽くて飛びやすいと思ってビニールを素材に選んだ。思った以上に風になびいたので良かった。もっといろんな研究に取り組んでみたい」と意欲を見せた。

 同クラブは受講生を募集している。毎週水木金のいずれかの曜日で午後2時40分~同6時。時間内は出入り自由。受講料は月額1万円。問い合わせは梅田さん、電話080(8037)4995。

 (外間愛也)