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アプリで探究学習支援 カシオ 指導不慣れの教員助けに


アプリで探究学習支援 カシオ 指導不慣れの教員助けに カシオ計算機の教育アプリ「ClassPad.net」を活用した授業を受ける生徒=さいたま市
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 2022年度から高校で履修が必須になった「総合的な探究の時間」(探究学習)を対象とした教員の支援サービスが広がっている。指導に慣れない教員の負担軽減が狙い。カシオ計算機は同社の教育アプリ「ClassPad.net」を活用して、今年8月から東京学芸大と効果的な授業方法の研究を始める。JTBも校外学習向けプログラムを手がけている。
 探究学習は生徒自らが課題を設定し、問題解決能力の向上を目指す。ただ幅広いテーマを扱う必要があったり、課題解決の過程の評価が難しかったりするため、教員の負担は大きい。カシオのアプリは電子辞書や百科事典を搭載し、生徒は課題に関する情報収集がしやすい。またデジタルノートの共有で、教員は生徒の取り組みを把握して助言や評価につなげられるという。
 クラスパッドは3月時点で、高校を中心に全国約400校が導入した。文部科学省の構想で1人1台配備された学習端末にダウンロードする。カシオ担当者は「アプリ活用でより良い授業につなげたい」と話す。このほか、ネスレ日本(神戸市)は、気候変動などに対する自社の取り組みを教材化して教育機関に無償で提供し、約300校が導入した。JTBは、修学旅行の事前学習を通じて地域課題などのテーマを探究できるプログラムを開発し、活用が広がっている。