低海抜にある学校現場で地震・津波避難訓練などの課題共有を図るため、2024年度の第1回学校防災対応システム導入校連絡協議会が5日、那覇市の県体協スポーツ会館であった。前年のモデル校の辺土名高校と那覇みらい支援学校の担当教諭が取り組みを報告し、本年度のモデル校として美里工業高校と那覇特別支援学校が紹介された。
海抜10メートル未満の地域と津波浸水予想図の危険域に位置する県立学校(高校17校・特別支援学校6校)を対象に、各校に中核教員を指定して校内研修や学校安全計画・危機管理マニュアルの改善を図る。毎年モデル校を決めて、取り組みを連絡協議会内で共有している。
海抜約2.5メートルにある辺土名高校の報告によると、従来の危機管理マニュアルには近くの高台への水平避難だけ記載していた。23年度の取り組みで、津波到達時間が10分以内の場合は普通棟3階へ垂直避難することを新たに明記した。
那覇みらい支援学校からは、校内にある緊急地震発報機について職員の7割超が存在を知らなかったことから、改めて周知作業を進めたと報告があった。
この日の会議では有識者として、沖縄気象台の能勢努・地震津波火山防災情報調整官と、観光危機管理に取り組むサンダーバードの翁長由佳代表が出席し、沖縄でも地震が多い状況や訓練を繰り返す重要性を強調した。
(滝本匠)
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地震・津波避難の課題共有 低海抜の県立校で連絡協議会
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琉球新報朝刊
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