石嶺駅周辺整備に遅れ、その理由とは…


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 沖縄都市モノレール石嶺駅周辺で那覇市が進めている市道の整備が遅れている。遅れているのは、片側2車線化や電線の地中化などを進めている石嶺線と、石嶺駅へのアクセスを向上させる城東城北線。地権者との交渉に時間を要したことやモノレールの支柱、駅周辺広場などを整備する事業に予算を優先させたことなどが遅れの要因という。市は県に事業期間の延長を要望する予定だ。

 石嶺線は汀良交差点から石嶺駅周辺までの「2工区」(約900メートル)が2019年度、同駅周辺から始まり県道241号につながる「3工区」(約700メートル)が21年度の完成予定だった。2工区は当初の予定から5年弱、3工区は7~8年程度、完成が遅れる見通しだ。

 現在、道路の拡幅はほぼ終わっているが、中央分離帯などが未整備のため、片側1車線のままになっている。先に完成する2工区を先行して2車線化するか、3工区の完成を待って同時に2車線化するかは状況を見ながら検討するという。

 石嶺駅周辺と県道汀良翁長線をつなぐ城東城北線は、現在通っている市道と私道を拡幅して歩道や自転車道も設ける。

 地権者の移転先が確保できていないなどの理由から、取得した用地面積は13%にとどまっている。当初は20年度完成予定だったが、5~10年程度遅れる見通しだ。

 市道路建設課は「次年度から本格的に予算の確保に努める」としている。