弾薬庫用地6割を取得 宮古島陸自配備 防衛局が住民説明会


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説明会の案内について沖縄防衛局職員に抗議する市民ら=3日、宮古島市城辺の保良公民館

 【宮古島】宮古島への陸上自衛隊配備を巡り、沖縄防衛局は3日、弾薬庫建設の着工を前に市城辺保良地区の保良公民館で住民対象の説明会を開いた。防衛局によると、3日現在で保良鉱山地区の用地取得は6割程度済んでおり、今後準備が整い次第、造成工事に着手し、建物は造成が終わった箇所から順次着工するという。火薬庫は3棟が整備され、地対艦誘導弾、地対空誘導弾、そのほか宮古島に駐屯する部隊の使用弾薬を保管する。射撃訓練を行う覆道射場は「コンクリートで覆われており、弾が外に出ることはない」と説明した。弾薬庫施設の建設工事は今月中にも着工予定。

 建設に反対する市民ら約50人は、会場入り口の案内に「保管庫」「弾薬庫」との表記がなかったことに抗議し、入場しなかった。

 説明会は一部住民ら約10人が参加して進行されたが、質疑応答で住民からは弾薬の保管についてなど安全性を懸念する声が上がった。

 防衛局は火薬庫の管理について「火薬類取締法などの関係法令に基づいて適切に行う」とし、保良鉱山地区周辺の各施設の保安距離についても「十分確保」しているとの認識を示した。

 入場拒否した市民らは説明会が進行する中で「説明会をやり直せ」などとシュプレヒコールを上げた。